労働総研クォータリー

2020夏季号 No.117

労働運動総合研究所 編

特集:安心して暮らせる公的年金へ

わが国では今日、公的年金だけで安心な老後生活を送れる人は少数派に属すると言うべきであろう。高齢者の貧困の実態、積立金の運用の在り方などを考えると、低年金者が多数いる日本の年金制度が抱える問題は多く残されたままだ。しかし、2020年5月に成立した年金制度の基本的な考え方は、それらを解決するには消極的な内容になっている。年金制度の課題をひとつひとつ捉えながら、全世代型社会保障のあるべき姿と最低保障年金創設の基本的方向を明らかにしていく。

・「全世代型社会保障」と2020年金制度改正/畠中 亨
・年金だけでは生活できない 現行年金制度の問題点/唐鎌直義
・最低保障年金の必要性とその方向/吉田 務
・年金財政の現状・問題点と改革方向/河村健吉
・国民的な年金闘争の再構築と労働組合運動/原冨 悟
・「世代間対立」を乗り越える運動の展望――労働問題を憲法/人権の視点でとらえる/弓田盛樹
・「高齢者就業支援」という名の不安定就業の拡大/井之上亮

〈研究ノート〉2020年最低生計費調査のまとめ/中澤秀一
〈労働戦線NOW〉検証・コロナ禍の史上異例な労働運動と成果
全労連、連合、野党などポストコロナの政治経済変革へ「全国一律最賃、1500円」も政労使の重要課題/青山 悠

判型・頁数 B5判・64ページ
定価 本体1200円+税
ISBN 978-4-7807-1886-7
出版年月日 2020年9月1日

▼ご購入はコチラ

本の泉社通販サイト