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楽しく漢詩文を学ぼう 

中国文学逍遥3

井波律子(井波陵一=編)

「中国文学逍遥」(全3冊)完結編。本書はインタビューや講演記録を中核に構成する。「勉強は楽しんでやるものだ」という著者のモットーは、「語り」の場でいよいよ生彩を放った。本書に収録した生活クラブ連合会や京都大学新聞のインタビュー、高校の生徒や先生たちに対する講演記録(4編)はその姿を伝える貴重な記録である。「腕のいいライター」をめざし実践してきた著者は、それゆえに「誘いの名手」でもあったことを見事に示していよう。
合わせて、本をめぐる話題を掲げた。とくに「私の〈書いたもの〉から――自著を語る」からは著者の思いがよく伝わる。
「〈がんばる人生というのもなかなかオツなものだ〉――最後までがんばりぬいて不意に幕を下ろした〈小さな巨人〉の名調子を、本書に収めた講演記録で楽しんでいただければ幸いである」(井波陵一「編者解題」より)。
[既刊]
中国文学逍遥1『時を乗せて 折々の記』(9月24日刊行)
中国文学逍遥2『汲めど尽きせぬ古典の魅力』(10月23日刊行)

 

刊行にあたって
編者解題
序章 インタビューにこたえて
Ⅰ 〈ライブ感覚の〉の中国文学案内――高校の生徒さんと先生方へ
Ⅱ 本をめぐる風景
Ⅲ 私の「書いたもの」から――自著を語る
別章 表現者=中野重治をめぐって
著訳書一覧
編者あとがき――「中国文学逍遥」全三冊の編集を終えて


井波 律子(いなみ りつこ)=1944~2020年。富山県高岡市に生まれ、京都で育つ。1972年京都大学大学院文学研究科博士課程修了。金沢大学教授をへて、国際日本文化研究センター教授(のち名誉教授)。専門は中国文学。著書に『中国人の機智』『中国的レトリックの伝統』『中国のグロテスク・リアリズム』『読切り三国志』『三国志演義』『酒池肉林』『破壊の女神』『奇人と異才の中国史』『トリックスター群像』『論語入門』『中国人物伝(全4巻)』など多数。『世説新語』『三国志演義』『水滸伝』『論語』の個人全訳でも知られる。またエッセイの名手であり、『中国文学の愉しき世界』『一陽来復』などがある。

井波 陵一(いなみ りょういち)=1953年福岡県生まれ。1978年京都大学大学院文学研究科修士課程修了。1981年井波律子と結婚。京都大学人文科学研究所教授をへて、京都大学名誉教授。専門は中国文学。著書に『知の座標』『紅楼夢と王国維』ほか。訳書に『宋元戯曲考』『新訳 紅楼夢 (全7冊)』(読売文学賞受賞)がある。

 

判型・頁数 四六判上製・268頁
定価 2530円(税込)
ISBN 978-4-7807-2251-2
出版年月日 2023年11月25日