この日記は、小さな出版社で働くぼく(夫)が、育児中のとりとめもない日常を綴ったものです。

【登場人物】
ぼく=34歳、出版社社員
妻=32歳、会社員(現在育休中)
子=2021年11月22日生


 

3月○日
ここにきてシュウちゃんの成長スピードが急速にあがっている。今までできなかったことをサラッとやってのけるようになった。
たとえば積み木遊び。今までは積み木を積もうとしても手先が不器用すぎて2段目を積むことができなかった。何度かトライするとだんだんイライラしてきて「キィィーー!」と奇声を発しながら積み木にあたり散らすまでがお決まりだったのが、最近は一気に7段まで積めるようになった。2段3段とちょっとずつではなく、いきなりたくさん積めるようになったので、びっくり仰天! 周りはすごいすごいと興奮しているが、シュウちゃんはできて当たり前というような表情であっけらかんとしているのが面白い。
また、いつの間にか片手をそっと支えるだけで歩けるようになった。まだまだよちよち歩きだが、自分の足で一歩一歩しっかり歩いている。ちょっと前までは両手で支えながら私が引っ張っていかなければ前に進めなかったのが嘘のようだ。家の近くの川沿いの道をシュウちゃんと一緒に歩いていると、すれ違う女性たちから「可愛いいー!」と黄色い歓声が飛んでくるのがとても嬉しい(私も遠い昔は可愛いとか言われてたような…)。
これから保育園に入ってたくさん刺激をもらってさらに成長していくだろう。嬉しい反面、このまま小さくて可愛いいままでいてほしいなあとも思ってしまう今日この頃。

 

 

2月△日
シュウちゃんの保育園送迎用に電動自転車を買った🚲
自宅から保育園までは急坂が多く、普通の自転車だと朝から酸欠になってしまう。少しでも朝の通勤を楽にしたいと購入した。
電動自転車は15万円。それだけの価値に見合うのか、早速自宅周辺で一番傾斜のある坂道を登ってみることにした。
坂の下に到着。まずは自転車の前方に付いているチャイルドシートにシュウちゃんを乗せてみる。車にはよく乗せているので、チャイルドシートには慣れたものだ。とても落ち着いている。
次にヘルメット。シュウちゃんに被せるヘルメットはお店で一番小さいサイズを選んだが、それでもデカすぎる。そのまま被せたら目の下までヘルメットで覆われてしまった。子ども用ヘルメットには内側でサイズを調整する機能が付いているので、それでずれ落ちないように調整して無理やり被せる。これでスタンバイ完了だ。
「ヤメろ、取って!」ヘルメットを嫌がるシュウちゃんを無視して勢いよく坂道を登る。「キュイイーーーン」🚲💨普通の自転車なら途中で降りて歩いてしまうような急な上り坂を、座ったままで難なく登り切った。恐るべし電動パワー! 妻と人目をはばからず「すげえ! 電動すげえ!」と子どものようにはしゃいでしまった。
妻と交代で何度も坂道を往復した後、シュウちゃんが静かなことに気がついた。自転車に感動してシュウちゃんのことをすっかり忘れてしまっていたのだ。チャイルドシートを覗き込むと、あんなに嫌がったヘルメットを被ったまま寝っていた。春へと季節が移り変わるこの時期。この日は、日差しが柔らかく、穏やかな風と自転車の振動が気持ちよかったのか、スヤスヤとよく眠っていた。15万円分の価値を感じた満足な買い物だった🤓

 

 

2月〇日
4月からシュウちゃんは保育園に入園する。昨年11月に申し込みがはじまって2ヵ月半。1月末になってようやく結果が発表されたので、決まった時はホッとした。いまは、保育園で他の園児と仲良くやっていけるのか不安でもあり楽しみでもある。 
 不安といえばシュウちゃんはボタンいじりがマイブーム。暇さえあれば私や妻の服に付いているボタンに触ったり噛みついたりしてくる🐹。噛みつかれた後、ボタン周りはヨダレでベトベトになって、気持ちが悪い。保育園で友だちのボタンに噛みついて嫌われてしまわないか心配になる。今のところシュウちゃんには他人を思いやる気持ちは備わっていない。保育園生活を送っていく間に徐々に育んでいってほしい👍 
 保育園は自宅から歩いて15分、自転車なら10分くらいのところにある。迎えは時短勤務になる妻に任せるが、送るのは私も手伝うつもりだ。
朝は7時から預けることができる。会社に間に合うためには遅くても7時56分発の電車に乗らないといけない。自転車にシュウちゃんを乗せてから保育園に預けるまでが15分、保育園に自転車を止めて歩いて駅に着くまでに10分ちょっと。そうなると30分見積もって家を出るのは7時26分。自分たちの身支度をしながらシュウちゃんの着替えと準備、朝ごはんを食べさせたりとなんだかんだで毎朝6時には起きないといけない\(^o^)/  4月からは忙しい朝になりそうだ!

 

 

1月△日
スマホを触っていると、シュウちゃんが「俺にも見せろ」と画面を覗き込んでくるようになった👀。
きっかけは、シュウちゃんを撮影した動画を見せたことだ。スマホのなかで自分が笑ったり滑り台を滑っている様子が面白いらしく、ケラケラ声を出して画面に釘付けになる。一度見はじめたら長時間熱中してくれるので、疲れている時はスマホ動画によくお世話になっていたのだが、先日友人と話をしていたら「目が悪くなりそうだから、子どもにスマホ動画は見せてないな」と言われてしまった。話を聞いた私は、シュウちゃんの視力低下が急に心配になり、スマホで動画を見せるのは控えようと決意した。
しかし、すっかりスマホ動画にハマってしまったシュウちゃん。私がスマホを見ているのをみつけると腕を掴んでよじ登り、俺にも見せろと手を伸ばしてくるようになった😅。これではおちおちネットサーフィンもできない。シュウちゃんと同じ部屋にいる時は、スマホを触りたくても我慢するという辛い状況におかれている。
ちなみに私の使っているスマホは今話題のパカパカスマホ📱。画面が真ん中で二つに折れ曲がり、畳むことができる。そんな一見便利なようで手間が一つ増えただけの無駄な機能を備えているのだが、うっかりシュウちゃんの前に置いたままにしていたら、永遠に開け閉めを繰り返されるおもちゃと化す。何も考えずにスマホ動画に慣れさせてしまったこと、使いづらい折り畳みスマホを選んでしまったこと、どちらも失敗したなと後悔💧

 

 

1月〇日
シュウちゃんの髪が伸びてきたので、家で散髪することになった✂️散髪は生まれてから今回で2回目。前回はバリカンを使ってワンワン泣かれてしまったので、今回はハサミで挑戦することにした。
まずは髪が体に落ちないように子ども用ケープを頭からかぶせる。すぐに気持ち悪そうにケープを外そうとするので、気を逸らそうとオモチャなどで注意を引くが効果なし。しかたなくオヤツを与えている間にカットに取り掛かる。
「だいたいでいいだろ」、「すぐに伸びるから失敗しても問題ないね」。赤ちゃんの髪へのあつかいなんてそんなものだ。ためらうことなくザクザク切っていく。お菓子ばかりあげていたらおデブになりそうなので、カットが少し残ったところで、お菓子作戦は終了。
続いて、シュウちゃんと妻が毎週欠かさず見ているテレビ番組『ドンブラザーズ』のテーマを妻がエンドレスに熱唱。「ドン、ドン、ドンブラザーズ♪ドン、ドン、ドンブラボーイ♪」戦隊シリーズには似つかわしくないダサすぎる歌だ。だが、シュウちゃんには響くようで、ニコニコしながら聞き入っている。その隙に私が残りを終わらせた😌
カットは20分ほどで終了。適当に切った割にはいい出来栄えだ。モサモサヘアーから、今どきの爽やかボーイに変身だ😎

 

 

12月○日
 最近、シュウちゃんが夜中に起きてしまう。寂しいのか寝ぼけて布団から這い出し、「アウアウ」何かを訴えながら寝ている妻か私のほうへ寄ってくる。時間は深夜、寝不足になると次の日に支障がでるので悩みの種だ🥱
 そんなときは仰向けに寝て、その上にシュウちゃんをうつ伏せ状態にさせて乗せてみる。そうすると耳をピトッと私の胸にあてて動かなくなる。赤ちゃんはついこの前まで母体にいたため、心臓の鼓動が心地よく感じるらしく、リラックスする習性がある。そのままの体勢でしばらくすると寝入ってくれるので、動かしても起きなそうなら自分の布団に戻して任務完了だ🛌💤
 だが、時間も時間なため、私のほうが先に寝むってしまうこともしばしば。朝になったら私の横で寝ていて、いつの間に移動したんだなんてことも。目を覚まして「あれ、シュウちゃんがいない!?」焦って周りを探すと妻の布団で寝ていたりする💧自分と一緒に寝ていたのが今日だったか昨日だったか、もはや良くわからない。ぐっすり眠ることができるようになるのはまだ先になりそうだ。

 

 

11月△日
 今月で息子は1歳になった🎂産まれてからは毎日大変で、気づいたら1年が経っていたというぐらい本当にあっという間だった😵‍💫コロナ禍で病院に入れず、家で息子と初対面した時には嬉しさと同時に、こんな小さな赤ちゃんを自分たちで育てることができるのか不安に思った。産まれたばかりの時は3時間毎に授乳と粉ミルクをあげ、その都度、洗浄と
消毒をした。昼夜の感覚が備わっておらず、夜中に泣き出して何度も寝かしつけをして睡眠不足で苦労した。首が座っておらず、グラグラした頭を支えながら抱っこしてあやした。思い返すと妻と二人でよく頑張ったと思う。
 それから1年。体重は3倍近くになり、見た目も赤ちゃんから子どもに変わってきた。ハイハイ、掴まり歩きであちこち移動し、目の前にあるものをなんでもおもちゃにして遊んでいる。意味はわかっていなそうだが「パパ!」などの言葉も発し、コミュニケーションも取れるようになってきた。
 とてつもない速度で成長する息子。このままだとあっという間に大人になってしまいそうなので、その時その時を大切に、成長していく姿を目に焼き付けておこうと思う📸
 成長して自分でできることがどんどん増えているが、その分、目が離せなくなり、後追いも始まった。産まれた時よりも今の方が育児に疲れている感じがする今日この頃…。仕事から帰ってパワフルな息子と遊んでいるとヘトヘトになるが、寝入った顔は本当に可愛くて癒される。明日からも仕事に育児に頑張ろう💪

 

 

11月○日
 リビングのテーブルを使ったつたい歩きができるようになり、暇さえあれば楽しそうにテーブルの周りをぐるぐる回っている。この調子ならすぐに歩けるようになりそうなので、練習用にアンパンマンの押し車を購入した🚗押し車には子どもが乗るための座席が付いているが、後ろに取手も付いていて、掴まり歩きの練習ができる仕様になっている。
 届いたら早速、取手を掴ませて歩く練習をさせてみる。おぼつかない足取りだが、ニコニコしていて楽しそうだ。一人で歩かせるのは危ないため、私が前方のハンドルを掴んで腰をまげながら誘導する。距離にして10m程のコースをぐるぐる回るため、何周もしていると腰がつらくなってくる😩5分ほど歩き続けて今日はここまでにしようと車を止めたら、まだ足りない💢 と号泣する息子…。息子の有り余る体力にこのままでは私の腰がイカれてしまう。何か良い方法がないかと考えて閃いた。子ども用の座席に私が座ってハンドルを握り、息子に後ろから押してもらえばいい。これなら腰への負担も少なく、何周でも付き合ってあげられる。
 妻に動画で撮られて家族全員に公開されたが、腰のためにもこのスタイルは続けていこうと思う。

 

 

10月□日
 息子のハイハイが上手になったので、2人になった時はよく追いかけっこ遊びをする🏃💨追いかけっこといっても息子はまだ興味をもったところに向かっていくことしかできないため、私がハイハイをしながら逃げる役割になる。
 リビングと廊下を挟んだ壁に息子を座らせ、私はその対角線の壁に移動する。そこから「シュウちゃん!」と呼びかけると、満面の笑みでこちらに全力ハイハイで突進してくる☺️可愛すぎるのでそのまま抱きかかえたい衝動を抑え、私は捕まりそうになると反対側に移動する。これを体力の続くかぎり何度も繰り返す遊びだ🥵早く逃げすぎたり、途中で捕まってしまうと、遊びへの興味を失ってしまうため、捕まりそうで捕まらないギリギリで逃げることがコツだ。
 ここのところ体力が付いてきたのか、ハイハイのスピードが速くなってきた。捕まらないように私も頑張って逃げていたら息子の視界から外れてしまったらしい、さっきまでの笑顔が消え、「虐めないでよ!」と言わんばかりの表情で私を見つめながら泣き出してしまった。涙を流すほど激しく泣きじゃくる姿に申し訳ない気持ちになり、謝罪の意を込めて最近お気に入りのお菓子「ボーロ」を口の中に一粒放り込んでみる。すると「ヘヘッ」と声を出したと思ったら、両手をブンブン振り回し、座ったまま足を上手く使ってその場で1回転💫息子から「チョロいぜ」という声が聞こえた気がした。

 

 

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